熟年離婚を検討される方(女性の立場)
熟年離婚について
あるデータによりますと、
結婚したカップルの3件に1件が離婚する時代ということです。
離婚される場合には、様々な理由があるとは思いますが、
いずれにしましても、新しいスタートを切るうえで、離婚の対応が肝要となることは間違いありません。
今回は、特に「熟年離婚」を検討される場合に注意すべき点を女性の立場として検討したいと思います。
一般の離婚と違い、熟年離婚をするとなれば、より慎重な対応が求められます。
(写真はイメージです)
熟年離婚を検討する際に注意すべき点としては、以下のようなことが検討されます。
・今後の生活基盤
・住居の確保
・適切な財産分与
それぞれに関しまして、考察しましょう。
今後の生活基盤
一般の離婚もそうなのですが、特に熟年離婚をするとなりますと、
今後どのように生活していくのか。生計的な問題が根幹としてあります。
長期にわたり生計を支えてこられた夫からの経済的な独立が必要不可欠であり、
同時に懸念事項でもあります。
また、熟年離婚の場合で、専業主婦であった場合は、
就労の経験等もなく、働き口を確保することがまずは難しい場合も少なくありません。
後にご説明させていただく財産分与だけではなく、
ご自身でどこまで収支を安定できるか、ということも、熟年離婚の高いハードルでもあります。
そのためにも、
きちんとした数字で、何をしてどれだけ収入が入るのか、
毎月どれだけ出費すれば良いのか、をきちんと把握しておくことが肝要となります。
このような家計の収支を把握しておくことが、離婚後の再スタートを検討する際には不可欠です。
住居の確保
離婚を検討する場合、住居の確保もまた不可欠です。
仮に住居が旦那様名義であった場合、
財産分与の対象となり、換価、つまりお金に換えて財産分与する場合もあります。
そうならば、当然ですが、当該建物に住むことは物理的に難しくなります。
ご実家があり、戻る場所が確保されているのであれば問題はありませんが、
実家もなく、建物を換価された場合は、早期に住居を確保する必要があります。
アパートによりましては、即入居が難しい物件もあります。
入居時期や引っ越し時期などをきちんとスケジューリングしておく必要があります。
適切な財産分与
熟年離婚と一般離婚とを比較した際、特に大きく変わるのが、
財産分与ではないでしょうか。
夫婦として積み重ねた時間が長ければ長い程、
積み上げた財産もそれ相応なものとなります。
分割できないような財産も含め、きちんとした形での財産分与が必要となります。
基本的に、婚姻から離婚までに生じた財産(プラスもマイナスも)につきましては、
夫婦の共有財産となり、財産分与の対象となります。
えてして、旦那様の方は、離婚という話になれば、すべて自身が取得したものだという認識や
意識が強いのですが、実際はそうではないことをご理解いただければと思います。
まとめとして
これらの要素を踏まえ、熟年離婚を検討する場合には、
以下の点を意識する必要があります。
あらかじめ資産状況をまとめておく
資産のメモを夫婦として共有しておくことが出来れば、
不測の事態に対応することが可能となります。
今後の人生設計にも利用できますし、
最近ではデータとしてPCやスマホに保存することも可能です。
出来る限り明確に見えるような形で保存・保管しておくことが肝要です。
(写真はイメージです)
住居価格を知っておく
実際に住居を変わるような状況になれば、
手続も含め、煩雑な作業がたくさんあります。
いざというときのために、事前に話を聞いたり、価格帯を把握しておくべきでしょう。
不動産やも、事情を理解してくれると、きちんと対応していただけます。
弁護士に相談しておく
離婚されていない状況でのご相談は難しいかもしれませんが、
離婚を前提とされる場合のご相談ならば受け付けてくれるところが多いです。
ご自身のご事情や、今後のご希望を伝えておくことで、
弁護士であれば、何かあった場合にすぐ対応することが可能となります。
相手方との交渉も、事前に話を共有できていれば、スピーディかつ適格に行うことが可能となります。
以上となります。
熟年離婚だからと特別に意識する必要もありませんが、
熟年離婚ならではの問題もまた存在することは否定できません。
不測の事態が生じた際に驚かれないように、あたふたしないように、
あらかじめの準備も必要となってくることはご理解いただけたと思います。
私たちは、離婚問題解決のプロフェッショナルです。
ぜひなんなりと、お気軽にお問合せください。


温和な風貌からは想像できない情熱的な事件処理と、40年を超える弁護士実績で、生涯現役を貫く。弁護士業の傍ら、追手門学院大学理事長、学校法人追手門学院大学の学長も兼ねる。


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